かおがまるいWorks

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シティリーグ シーズン4 神奈川 予選3位 トーナメントベスト4 備忘録

お久しぶりです、なべちよです。
10月24日に川崎にて開催されたポケモンカード シティリーグ シーズン4において、予選3位、決勝トーナメントベスト4を記録したデッキについて、備忘録を残します。


ご存じの通り、ポケモンカードというコンテンツで二次的に金稼ぎをしたい、という考えは一切ないため、noteではなくはてなブログにて全文を公開します。
というのは建前であり、自分の文章や思考のアウトプットに金を払うほどの価値のあるものを作る自信もないため、自分が今回何を考えていたかを形に残すため、今回も構築記事を書こうと思います。

使用構築

構築経緯・所感

今回使用した構築は《ミュウVMAX》+《頂への雪道》を軸としたアーキタイプです。
通常、【ミュウVMAX】というアーキタイプだと《混沌のうねり》が1~2枚、《頂への雪道》が0~1枚という構築が多く見受けられていると思います。
理由としては、《ゲノセクトV》という強力なドローソースとなるカードをエンジンとして、「高いパワーで相手をできる限り押し潰す」というある程度理解しやすいコンセプトが《ミュウVMAX》と《ゲノセクトV》、《パワータブレット》という3種類のカードで完結していることで、相手の妨害を乗り越えてパワーを押し付ける方向に舵を取るため、《頂への雪道》等の妨害系スタジアムを無力化する必要があるからだと感じました。
特に先日のCL京都では発売1週間後にも関わらず、マスターリーグにおいて【ミュウVMAX】の使用率が全体の23%という、カードゲームにおいては異常とも言えるほどの大流行を見せていたのは記憶に新しく、確実に環境が【ミュウVMAX】への対策を中心として回ることは容易に予想できました。しかし、それらの対策等を勘定に入れたとしても【ミュウVMAX】というアーキタイプは一定以上のパワーを保持していると考え、それらの対策に対して回答を用意した上で、【ミュウVMAX】同士のミラーマッチを制すことのできる構築を目指すこととしました。

真っ先に考えたのは上述の【ミュウVMAX】同士のミラーマッチです。
フュージョンアーツ発売翌日の練習会において、当時はまだ自分含め練習会全体として【ミュウVMAX】への理解が薄かった状態ではありましたが、ミラーマッチ(特に《ピオニー》を4枚採用したアーキタイプ同士)においては《ボスの指令》や《クロススイッチャー》の投げ合いになり、《ゲノセクトV》の存在からサイドを先行したアドバンテージを取り返すことが難しく、基本的に先に相手を攻撃することが出来る「先攻が有利である」すなわちじゃんけんゲーなのではないかと気づきを得ました。余談となりますが、現在は《クロススイッチャー》の採用率が落ち着いてはいるものの、当時はかなり強いカードだと考えていました。

ミラーマッチがほぼじゃんけんで決まる(正確には《うねりの扇》等のカードで先攻後攻がひっくり返る可能性もあります)ということはじゃんけんに負けてしまった場合、(1)相手が1ターン目にエネルギーを貼れない、もしくは(2)特殊エネルギーを貼った場合のみ《うねりの扇》を引き込む、というのはあまりにもお祈り要素が強く、相手に依存し過ぎていると考えました。そもそも後者は運ではなく相手のプレイングによって回避される要素なため、一切信用していませんでした。
この点を考慮した結果、先攻を取られてしまった場合、相手のサイド先行を許した上で、それを「捲ることができる」構築へとシフトすることになりました。【ミュウVMAX】のミラーマッチにおいて、最も遂行しやすいプランは「如何にして相手の《ミュウVMAX》を無視して《ゲノセクトV》を3回倒すか」にあると考えました。
その上で必要となるのは《ボスの指令》ないしは《クロススイッチャー》、《ポケモンキャッチャー》などを3回使用することです。基本的にお互いが《ミュウVMAX》をバトル場に出して押し付け合いをする都合上、この点が間違いなく満たす必要のある条件であり、ミラーマッチを制する要素だと考えました。これは逆に言ってしまえば、一度相手の《ゲノセクトV》を倒し損ねた場合、一気に局面がひっくり返ることを意味しています。つまり、的確に「捲ることができ」れば後攻からでも十分に勝つ可能性を上げられるということです。
「ルールを持つポケモン」をメインエンジンとして、サポートの枠を展開よりも相手のポケモンを倒すことに割いているデッキは、宿命として《頂への雪道》+《リセットスタンプ》で停止する可能性を孕んでいます。そこを突かないわけにはいきません。

そこで《頂への雪道》をメインに据えた【ミュウVMAX】を構築することになりました。幸い【ミュウVMAX】はワザ「テクノバスター」と「ダイミラクル」によって中~高打点を打ち分けられる構築であったため、全体の火力を抑え気味にしても問題ないという利点がありました。安定した打点を用意しながら相手を妨害していくという点はSM期の【無人ゾロアーク】に似たものがあると思います。
また、悪タイプが弱点の《ミュウVMAX》が流行するにあたり、【こくばバドレックスVMAX】に対して大きな決定力を持っていた《ガラルファイヤーV》が再注目されるのは容易に想像できました。その中でも《頂への雪道》はその遂行力に影を落とすことができるため、かなり良いカードだったと思います。また、《頂への雪道》が厚い構築であるため、《オドリドリGX》による補助が必要な【れんげきカラマネロ】や、ドローを《デデンネGX》や《クロバットV》に頼ったデッキに対しても猶予を作ることができました。
このような経緯があり、CL京都で仲間たちがジャッジとして活動している裏で、自分は東京に残り、せっせと【雪道ミュウVMAX】の準備を始めました。

構築紹介

ポケモン

ミュウVMAX 3
ミュウV 4

このデッキのコンセプトです。VMAXが4になると手札にダブつく危険があるため、3に抑えていますが、思ったタイミングで進化させることが難しかったため、《しんかのおこう》と合わせて枚数を検討する必要がありそうです。

ゲノセクトV 3

通常の【ミュウVMAX】では最高のドローソース。このデッキでは《雪道》を貼る都合上、ドロー効果に「頼り切る」ことは少なく、どちらかと言えば「テクノバスター」を盤面に用意する為のポケモンでした。最高でも3面までしかベンチに置かず、基本は2面で戦うため枚数を絞っています。

オドリドリ 1

ダメージカットがかなり偉い上に盤面のフュージョンを嵩増しできる万能ポケモン。ワザも悪くなく、対面によってはプランに組み込むことがありました。特に【クワガノン】対面で「エレキブラスター」が《ゲノセクトV》に届かなくなったり、相手の計算を狂わせることが出来るため、非常に優秀なカードでした。

ラティアス 1

基本的にはフュージョン嵩増し枠ですが、【ゲンガーVMAX】や【こくばバドレックスVMAX】に対面した際にワザ「ダイナバリア」を宣言する場合があります。あまり使用機会に恵まれませんでしたが、安心感が違うほか、やはりドローの嵩増しに一役買ってくれるという点でも、いてくれないと困るカードでした。

マーシャドー(リセットホール) 2

相手の《混沌のうねり》を超えて《雪道》を貼るために1枚、自分の《雪道》を割るためにもう1枚使用する予定でした。「自分の《雪道》を自分で割って「フュージョンシステム」に繋ぎ、再度《雪道》を貼る」という動きが単純故にかなり強かったです。

ミュウ(ベンチバリア) 1

ミュウが増えました。【クワガノン】対策でしか使いません。【れんげきウーラオスVMAX】に対してはヨガループの起点にされるため、使用しません。
上手い【れんげきウーラオスVMAX】使いは【ミュウVMAX】に勝ちます。これは本当です。

デデンネGX 1

悩んで悩んで悩み抜いて入れました。《ゲノセクトV》に4枚枠を割いているデッキの《デデンネGX》は《クイックボール》で触るカードとして競合する恐れがあるため、信用していませんでしたが、このデッキは《ゲノセクトV》は3枚です。つまり4枚目の《ゲノセクトV》として採用される価値のあるカードであると自分は評価しました。初動が不安定かつ、デッキを掘り進めるスピードが通常の【ミュウVMAX】よりも遅いデッキであるため、《クイックボール》からデッキを6枚掘り進められるカードはとても魅力的でした。しかし、ベンチ枠を徒に埋めるカードですので、雑に使用すると自分の展開を阻害することになりますが、その点については冷静にプレイを進めることが出来ました。

サポート

博士の研究 3

このデッキを組むにあたり、真っ先に4枚採用から入ったカードです。自分の《雪道》によって《ゲノセクトV》が停止するため、自分の山札を掘り進めるスピードが遅くなることが課題だというのは明確であり、従来の《ピオニー》や《マリィ》に展開やドローを頼っていると、間違いなくキーカードを引き込めずに展開及び妨害のスピードで負けることになると考えた故に採用しました。
最初は4からスタートしましたが、後述の《マリィ》の採用により、3枚に抑えることとなりました。そもそも《博士》で《博士》を巻き込むというプレイが多発していたので、結果的にこの配分が正解だったのかもしれません。

マリィ 2

前日の23時に2枚採用を決めました。理由は《カミツレのきらめき》の採用を取りやめ、サポートの枠をドローに割けることになったためです。いくら相手の手札に干渉できるとは言え、狙って引ける山でない限り、《マリィ》を1枚で採用する行為が個人的に嫌いであったため、《博士》4枚からスタートしていましたが、《カミツレ》が抜け、サポート枠に余裕が生まれたことで、《博士》の枚数を抑え《マリィ》を2枚採用しました。結果的にこのカードによってベスト4まで辿り着いたようなものなので本当に感謝しています。ただ、準決勝では他の点でプレイミスもありましたが、《マリィ》を使用することを日和ってしまったことで、ワンチャンを逃してしまったので良くも悪くもこのカードと戦った1日だったと思います。感謝。

ピオニー 2

雪道とスタンプを両方投げつけるためのカードです。他にも《しんかのおこう》や《霧の水晶》にアクセスでき、次ターンの《ボスの指令》を用意するなど、全体的に頼りになりました。ただ、《ピオニー》後の復帰を《ゲノセクトV》に任せられない可能性のあるデッキなので、2枚採用に抑えています。

ボスの指令 3

4枚目の枠がないですが、スタンプ雪道で時間作るので頑張ろうね。って感じです。

グッズ

クイックボール 4

基本セット。採用しない理由は書きますが、採用する理由は書きたくありません。切るリソースがシビアなデッキなので、時に温存するプレイをしないと負けることがあります。

霧の水晶 4

なんでも屋さん。初動にも使えれば中~終盤の《雪道》解除にも使えます。1枚も無駄にできません。

しんかのおこう 2

雑に空打ちして手札が減らせるカードなので3枚目が欲しいです。思うように進化させられないのはなんでなん。

リセットスタンプ 2

このデッキのコンセプトです。《マリィ》を採用したらさらにバリューが上がりました。間違いなく強いカード。C落ちたらこのカードがいなくなることが耐えられない。

パワータブレット 3

このデッキは相手を最速でワンパンすることを目的としていないため、4枚は過多と考えました。最終的にサイドが6枚取れればいいわけで、そこに《雪道》や《スタンプ》を絡めるため、多少の余裕が生まれるということで、デッキ全体の枠を作るために1枚削ることになりました。そもそも通常の【ミュウVMAX】でも《ピオニー》で巻き込む光景を何度も見ているため、プレイングで何とかしようという結論です。

ポケモンいれかえ 2
あなぬけのヒモ 2

合計4ないと精神的に辛いです。無駄にしていいのは1枚だけ。ここの配分は最後まで悩みました。《ヒモ》3まで視野です。《いれかえ》《ヒモ》の配分について言語化するのが苦手なので許してください。

うねりの扇 1

一切信用していない、と言うのはあくまで相手への依存度が高く、こちらも《扇》を振ることを前提にプランニングするのが弱いというお話。このカード自体のパワーは認めています。上振れで後1に打てれば先攻後攻がひっくり返るのはもちろん、中盤に《スタンプ》《雪道》と共に打てるとかなり強いカードであるため、採用しています。

ツールジャマー 1

タフネスマントはダメです。げんきのハチマキより優先したいカードだったのでこちらを採用しました。げんきのハチマキとタブレット4枚目、どちらを優先すべきかは未だに結論が出ません。

スタジアム

頂への雪道 3

このデッキのコンセプトです。使う対面には3回使うし、使わない対面には2回貼ってどちらも即「リセットホール」の餌です。
ジムバトルやシティ本番でも「3回飛んでくるのは聞いていない」という声を多くいただきました。それほどまでに奇襲性とパワーの高いカードだったのだと思います。3枚あってこそ発揮されるパワーであると考えているため、3枚から減らすことはできません。そもそもこのデッキを組むにあたって最初に意識した【ミュウVMAX】ミラーにおいても2回は割られる前提で最後の1枚を差し込んで勝つ、というプランを一番最初に考えていました。が、練習段階でとにかく《雪道》を早くに張れば相手の展開が止まるということに気付いたため、むしろ序盤で引き込むための3枚採用となっています。

エネルギー

基本超エネルギー 5

《うねりの扇》が苦しく、かつ《カミツレのきらめき》を不採用としたため、厚めに採用しています。後述の様に無色エネルギーとなるカードが多いため、若干後攻1ターン目に「エナジーミックス」を宣言しにくくなっていますが、《霧の水晶》と合わせて上手く対処していく必要があります。


キャプチャーエネルギー 2

前日23時に生えてきたカード2。対【クワガノン】に対して《クイックボール》や《霧の水晶》を《ミュウ》、《オドリドリ》に割く余裕がないこともあり、急遽採用を決めました。思った通りの働きをしてくれたため、《カミツレのきらめき》、《フュージョンエネルギー》の採用を見送ってでもこちらを選択した甲斐がありました。

ウィークガードエネルギー 3

《ガラルファイヤーV》から悪意が飛んでくるため。最大2枚を同時に《ミュウVMAX》1枚に貼るため、3枚採用しています。4枚目の枠は流石に用意することが出来ませんでした。

当日の戦績

1回戦

VS 【ADP+ガラルファイヤーV】6-0 先攻

この日唯一のじゃんけん勝ち。
こちら《ゲノセクトV》相手《ADP》
先1《雪道》先2《マリィ》。理想的な《雪道》の使い方とADPへの対処が出来ました。基本不利目なので雪道で強引に止めます。

2回戦

VS 【トランスジュラルドン】6-3 後攻

相手のスタートが《そらをとぶピカチュウV》で衝撃を受けました。自分のスタートはこの試合以降ほとんど覚えてません。
お相手にサイドを先行されるも、こちらの《ヒモ》で《ジュラルドンVMAX》が壁として出てきたため、基本エネ2枚の《ミュウVMAX》で2パン。
最終的には《雪道》で上手いこと「ふとうのつるぎ」を言わせずに勝利。
相手の方がシティ初参加ということで試合前に初勝利おめでとうございますと、お祝いをしました。こうやってトーナメントシーンに新しくプレイヤーが増えると嬉しいものです。

3回戦

VS 【クワガノン】 4-3(相手投了のため6-0) 後攻

今でもなぜ勝てたのかわかっていません。後攻1ターン目に「ベンチバリア」を置き、「エナジーミックス」を使用して《ミュウV》を2面立てることに成功。《ミュウV》が返しの2ターン目にエレキブラスターで倒されるも、こちらも返しにもう1枚の《ミュウV》が進化でき、殴り返してサイド取得。続く3ターン目に「ベンチバリア」が《ボスの指令》で取られるも後続が作れていない様子。そのまま2体目の《クワガノン》を処理し、そのままテンポを取った結果、投了をいただきました。

4回戦

VS 【ADP+ガラルファイヤーV】 0-2(自分投了のため0-6) 後攻

トナメ抜け確定なので気が楽でした。決勝トナメがあるので負け確になったタイミングで《雪道》の枚数を見せたくなかったため投了。あまり礼儀のいい選択ではなかったですが、正直なところ早く楽になりたかったです。

トナメ1戦目

VS 【クワガノン】 4-0(相手投了のため6-0) 後攻

予選3戦目の再戦。《アゴジムシ》スタートで《アゴジムシ》を置き、水エネ手貼りで終了。こちらもあまり手札がよろしくなかったものの、強引に盤面を作成。先2で相手が《エリカのおもてなし》を振って「エレキシグナル」で終了。盤面が動いていないため、攻め時と考え《リセットスタンプ》を振りながら展開。この試合は2回《雪道》を貼って「リセットホール」で即割りしています。先3も相手が動けず、後3で《マリィ》。相手が動き出すまでにサイドを4枚取得したため、投了をいただきました。

トナメ準決勝

VS 【ADP+ガラルファイヤーV】 4-6 後攻

じゃんけん弱過ぎワロタ。
先1で《タッグコール》から《ナツメ&ハチク》にアクセスされたため、後1《雪道)を叩きつけるも《マリィ》《スタンプ》がどちらも引けず、《ナツメ&ハチク》の枠を1つ《マーシャドー》使わせればいいやと思うも、トップから《トキワの森》を引かれ大破産。《ウィークガード》2枚の《ミュウVMAX》を作るも完全に力負け、実力で負けました。最終盤面でプレミがあったり、《げんきのハチマキ》の採用を見送った結果とも言えるため、負けるべくして負けた試合だったかもしれません。精進します。

終結

予選 3位抜け 3勝1敗
決勝トーナメント ベスト4

謝辞

ここまでお読みいただきありがとうございました。
改めて、

同じシティリーグに参加された選手の皆さま
ジャッジ及び会場関係者の皆さま
定期練習会に参加していただいた皆さま
上記「今日はよろしくお願いします!おっ、そのサプライいいすね~」練習会*1 レギュラーメンバーのみんな
真っ先にシティベスト4で圧を掛けてきたあおのり
前日のシティで優勝して圧を掛けてきたトールメン
前日のシティで準優勝して圧を掛けてきたpurin
前日まで練習に付き合ってくれた上、前日夜から当日昼にかけてメンヘラになっていたぼくを介護してくれたありえる
そして、応援してくださった皆さま

以上の方に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました、またどこかでポケモンカードができることを楽しみにしています。





おわり。






参考資料
ぼくの前日のメンヘラっぷり一覧

*1:旧負けでいいです練習会